[子供との時間確保ok]保育園看護師の働き方とは
2021年10月25日 掲載
目次
子供が学校に通うようになったら、夏休みやお正月などの長期休暇が始まるけど、一緒に休暇を取れる看護師の職種はあるのかな?
あまり知られていませんが、「保育園看護師」は長期休暇を取れる看護師職種の一つで、厚生労働省が保育園に看護師の配置を求めている動きから求人が増加傾向にある、注目の職種なのです!
今回は、「保育園看護師」の業務内容や給与など働き方について詳しく紹介します。
保育園看護師の業務内容
保育園で看護師が働くのは保健室での手当だけかな?と想像する人が多いですが、実際は「子供の健康管理」と「事務業務」・「保育補助」の3大業務があります。
1. 子供の健康管理
検温・バイタルチェック
子供が登園したら、保育室にて検温を行います。子供は大人に比べて体温調節がうまくできないため、体調を崩しやすいです。そのため、元気そうに見えても熱がある場合があるため、他の園児に移さないためにも慎重に検温する必要があります。
食物アレルギー確認
- 医師の診断に基づく「保育所におけるアレルギー疾患生活管理指導表」の活用による乳幼児(園児)の食物アレルギーの把握
- 昼食の配膳時にアレルギー食の対応がされているかの確認を行います。
日本保育園保健協議会「保育園における食物アレルギーに関する全国調査」によると、0〜5歳児の10%が食物アレルギーを有病しているという結果が出ており、食物アレルギーは最悪の場合死に至るケースもあるため、看護師による食物アレルギー確認が必要となります。
おもちゃ・保育室の消毒
室内にあるおもちゃや部屋全体の消毒を行います。子供が共有で使用するおもちゃは特に雑菌が多いため、念入りに消毒して、子供たちが安心して遊べるように環境を整えます。
怪我の手当
外遊びなどで転んだ子供などに応急処置や消毒などの軽い手当を行います。毎日けがをする子供がいるので、定期的に救急箱の備品確認も行い、いつでも処置ができるように準備をします。
この業務は一番看護師らしい業務ですが、病院などとは異なり「注射などの医療行為はない」のが特徴と言えます。
2. 事務業務
保育ノートの確認
保育ノートは保育士が確認するものという認識を持っている人が多いですが、看護師も特に「保護者からの子供の健康面に関する連絡事項」(前日に熱が出た、食べ物でアレルギー反応がでた等)を確認します。
保健だよりの作成
月1回または季節ごとに1回保育園の「保健だより」を作成します。内容は、季節ごとに気をつける健康アドバイスや保育園で行われる健康診断や体力測定などの健康行事のお知らせなどを盛り込みます。
また、保育園に子供を預けている保護者は仕事をしていることが多いため、時短で健康な食事の紹介など保護者へのお役立ち情報を掲載するのもよいでしょう。
3. 保育補助
保育園によっては、食事補助や外遊び・お散歩など保育士と同じ業務を行います。
一見すると、看護師の業務ではないから不安だ。と感じる人もいますが、看護師も保育士も「命を預かる仕事」ということでは共通しているため、看護師に備わっている「責任感」があれば慣れてこなすことができるでしょう。
また、あくまでも「補助」の立ち位置であるため、運動会などの保育園行事の準備など子供がいない業務は携わりません。
保育園看護師の1日
午前中は、まず各クラスをまわって子供たちのバイタルチェックから業務がスタートします。
その後も、子供が園にいる間は外遊びなどの保育補助を行ったり、お散歩やお昼寝など子供が寝ている時間には、連絡帳の確認やおもちゃの消毒などの事務業務を進めます。
また、保育園看護師は子供の退園と同時に業務が終了するため残業が発生しないのも特徴の1つです。
保育園看護師の年収
厚生労働省「賃金構造基本統計調査の職種別金額」をもとにセルバ作成
保育園看護師の平均年収は約350万円(月収20-30万円)と、病院看護師と比較すると100万円ほど下がる傾向にあります。
保育園看護師の給与が比較的低い理由としては、「夜勤がない」「残業がない」ことが挙げられます。
病院看護師も基本給だけでみると、保育園看護師と同等の金額ですが、夜勤業務による夜勤手当や、残業も多く発生することから、手当が多くなります。
一方、「夜勤がない」「残業がない」といったポイントは収入面のデメリットを超えるメリットとなりえます。
子育てをしている看護師であれば、子供のお迎えの時間に間に合わせることができたり、子供と同じ期間に長期休暇が取れたりと、子育てとの両立がしやすいメリットがあります。
詳しい条件などは保育園によって異なるため、求人案内を見てみましょう。