[徹底比較]看護師におすすめの副業3選
2021年11月26日 掲載
最近多くの企業で副業が解禁になってきているけれど、看護師も副業できるのかな?
看護師は給与が低いからちょっとでも収入を増やしたいよ〜
確かに、最近看護師の給与を月給4,000円上げるという政策が出されたけれど、なかなかそれだけでは満足のいく給与にはならないですよね。
結論申し上げると、「公務員以外の看護師は原則副業可能」です。
「原則」というのは、各病院が定める就業規則に副業禁止の文言が掲示されていなければ法律上は可能ということになります。
なるほど!
でも、みんな夜勤など忙しい業務がある中でどんな副業をしているのかな?
今回は現役看護師にアンケートした結果を元に、看護師副業の実態を解説していきます!
副業の種類から始め方までご紹介するので参考にしてくださいね!
目次
1. 看護師は副業可能なのか?
なんとなく看護師は専門職だから、副業は禁止されているのではないか?と感じる人が多いのではないでしょうか。現役看護師に行ったアンケートでも、看護師が副業できることを知っている人は約30%にとどまっていました。
近年、終身雇用制度が傾きかけていることを受けて、厚生労働省は2020年に「モデル就業規則」を改定し、労働者の副業・兼業を原則認めるとの表記をしています。
第68条
労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。会社は、労働者からの全校の業務に従事する旨の届出に基づき、当該労働者が当該業務に従事することにより次の各号のいづれかに該当する場合には、これを禁止または制限することができる。
①労務提供上の支障がある場合
②企業秘密が漏洩する場合
③会社の名誉や信用を損なう行為や、信頼関係を破壊する行為がある場合
④競業により、企業の利益を害する場合
(出典; 厚生労働省「モデル就業規則」)
しかしながら、公務員看護師は例外なく副業・兼業が禁止されています。
また、副業・兼業を認めるかどうかについては各運営事業者(=病院などの医療機関)が決めることができるため、公務員以外の各私立病院やクリニックで定められている就業規則に副業は禁止するという旨の記載があれば、副業はできません。
就業規則を破ると…
就業規則を違反すると、主に以下のような対応がとられることになります。
・上層部によって呼び出され口頭注意を受ける
・始末書を書かされる
・懲戒処分を受ける
・減給処分を受ける
・退職勧告
・解雇通知
それぞれ程度は異なりますが、これらの処分を受けたら自分の看護師のキャリアに傷をつけてしまうのは免れられません。せっかく大変な研修生期間を経て看護師資格を取得したのに、就業規則を破ってしまったせいで、看護師が続けられない!となる可能性も高いため、副業を始める際は必ず勤務先の病院の就業規則を確認するようにしましょう。
公務員看護師が副業禁止の理由
公務員の副業・兼業については、「国家公務員法・地方公務員法」 によって、「自ら営利を目的をする私企業を営み、又は、報酬を得ていかなる事業若しくは従事してはならない。」と禁止されているため、公務員看護師も例外なく副業は認められていません。
公務員看護師に該当する看護師は、以下の施設に勤務する看護師です。
・各自治体の保健所、保健センター
・都道府県の病院、診療所
・公立の幼稚園、保育園
国家公務員
・自衛隊病院
・宮内庁病院
・厚生労働省が管轄する「国立ハンセン病療養所」
公務員看護師は副業ができないというデメリットがありますが、一方で、産休や育休などの福利厚生や年間休日日数が民間病院よりも多く、比較的働きやすい環境が整っているというメリットを享受することができます。
2. 看護師におすすめの副業3選
副業の種類は大きく3つに分類することができます。それぞれ、必要はスキルや時間・始める際の難易度が異なるため、詳しく解説していきます。
①ネット系副業
ネット系副業の特徴として「在宅」かつ「スキマ時間」に副業ができるという点が挙げられます。
クラウドソーシング
クラウドソーシングとは、Crowd(群衆)とSourcing(業務委託)を組み合わせた造語で、「仕事を発注したい企業や個人が、インターネットを通じて不特定多数の人々に仕事を依頼したりアイデアやデザインを募集したりするためのWEBサービス」のことです。
つまり、クラウドソーシングは企業がweb上に仕事の案件を募集しており、利用者(副業する人)はその中から興味のある案件に応募するマッチング形式の副業です。
企業が掲載している案件の内容は主に「アンケート調査」「記事作成」「webデザイン・プログラミング」などがあり、アンケート回答などは特にスキルの必要もなく気軽に行うことができます。
さらにメリットとして、クラウドソーシングのサイトに無料で事前登録してから納品するまで全てオンライン上で完結するため自宅でスキマ時間に作業ができ、本業にも影響が大きくないことが挙げられます。
特に夜勤など不規則なシフトで働く常勤看護師にとっては、自身の生活スタイルに合わせて負担なく働けるのでおすすめです。
一方、デメリットは2点あります。
1点目は「単価が低く、思ったより稼げない」ことです。
アンケート回答の平均単価は約10〜50円、記事ライティングは1文字あたり約1円と数をこなしても月に数千円しか稼げなかった。ということがよくあります。
スキルを要す「動画編集」や「プログラミング」等の案件は単価が50,000円〜と比較的高く設定されていますが、看護師が副業として始めるにはスキルを習得する時間+まとまった作業時間が必要となるため、難しいでしょう。
2点目は、「選べる案件が少ない」ことです。
先ほど説明したように、看護師が副業としてできる案件は限られています。クラウドソーシング上には常に豊富な量の案件が掲載されていますが、自身が引き受けられる案件を選んだときに、数件しかヒットしない。という可能性もあります。
そのため、ガッツリ副業で稼ぎたい!という看護師にはおすすめできません。
アンケートモニター
アンケートモニターとは、リサーチ会社が提供するアンケートに回答して報酬をもらう形式の副業です。
アンケートの種類は主に以下の5種類があります。
・オンラインでのwebアンケート
・座談会
・個別インタビュー
・新商品の試食、商品モニター
・会場アンケート
アンケートモニターは「在宅でできる仕事」と「会場に出向いてする仕事」の大きく2パターンに分かれるため、本業との兼ね合いをみて選択できます。
各単価としては以下の表の通りです。
種類 | 単価 |
webアンケート | 数円〜50円(ポイント制の場合もあり) |
座談会 | 5,000円〜10,000円(数時間) |
個別インタビュー | 8,000円〜20,000円(1時間程度) |
新商品モニター | 500円〜数千円(感想記入) |
会場アンケート | 1,000円〜5,000円 |
会場に出向かなければいけない「座談会」や「会場アンケート」は単価が比較的高くなっています。
また、アンケートモニターは、リサーチ会社に事前登録をするとスマホでいつでもアンケート回答をすることが可能のため、通勤時間や休憩時間などのスキマ時間に副業をすることができるというメリットがあります。
②看護師関連のアルバイト
看護師資格を活かした副業として「クリニック」や「訪問看護」でのアルバイトや「献血ルーム」での単発アルバイトがあります。
いずれも看護師資格を保有していることが条件となるため、平均時給も約2,000円と一般的なアルバイトと比較しても多く稼ぐことができます。
本業の看護師としての専門性スキルアップはもちろん、他の施設での働き方に興味がある人にはとてもおすすめの副業と言えます。
一方、アルバイトとして看護師関連の副業をする際は基本的に、単発ではなく「短期or長期」で働くこととが多いため、毎週固定の曜日(3日程度)予定を空けておく必要があります。
そのため、休日が不定期の病院で勤務している看護師や短時間だけ副業をしたいという人には注意が必要です。
③看護以外のアルバイト
「飲食店」や「アパレル」等看護に関連のない場所でのアルバイトは、
「本業では看護関連の仕事に専念しているから、副業では別の職業を体験したい!」という人におすすめの副業です。
一般的なアルバイトの平均時給は約1,000円と、看護関連のアルバイトと比較すると少し稼ぎとしては下がってしまいます。
勤務日数も少なくとも週に3日〜という職場が多いため、本業と両立可能であるかという点を考えてから応募するようにしましょう。
しかし、本業である看護の仕事は命を預かるプレッシャーが多くかかりますが、一般的なアルバイトでは気軽に楽しく働くことができるため、心をリフレッシュしながら副業ができるというメリットがあります。
実際アンケートでも、「看護と全く関係のないジャンルだから、メリハリをつけて働くことができる!」「家にいたら病院の職場のことを考えてしまってしんどいけれど、他の場所で副業すると切り替えられて良い!」といった声が多く挙がりました。
3. 80%の看護師が副業中
今回の調査結果によると、20代〜50代の看護師の80%が現在副業中であることが分かりました。
看護師に人気の副業は?
副業は主に、「ネット系副業」「オウンドメディア副業」「アルバイト副業」の3つに分類できます。
その中でも、1番人気の副業は「ネット系副業」でした。
ネット系副業の中でも「クラウドソーシング」を利用したアンケート回答や、記事の執筆のような業務をしている看護師が多く見られました。
クラウドソーシングを利用した副業は、単発で気軽にできる仕事が多いため、まとまった時間が取りずらい看護師でもスキマ時間を利用して取り組みやすい副業といえます。
実際、クラウドソーシングで副業をしている看護師の多くは合計週1-5時間の稼働で1ヶ月あたり、約1万円の副業収入があると回答しています。
看護師資格を生かしたアルバイトも
アンケート結果でネット系の次に多かった回答として、「アルバイト」があがりました。
アルバイトの中でも、訪問看護やデイサービス、看護学校の非常勤講師など、看護師資格を生かしたアルバイトをしている看護師が多いです。
これらのアルバイトは、専門職のアルバイトとなるため時給も2,000円〜と比較的高く設定される傾向にあります。職場によっては、週1日〜OK、単発OKという施設も多くあり、今回アンケートに回答した看護師も本業が休日の日に月5回程度副業出勤をして、月10万円の副業収入を得ている人が多くいました。
4. まとめ
看護師が収入を上げる1つの方法として「副業」があること、公務員以外の看護師は原則副業可能なことを紹介してきました。
副業は、収入を上げることができるだけでなく、看護師系のアルバイトであれば看護師としてのスキルを磨くことができたり、普段できない看護の体験ができます。
一方で、副業をするには休日が減ってしまうなどのデメリットもありますので、本業に影響がでない程度にコツコツ始めてみましょう。