◆例文掲載◆看護師転職に使える志望動機とは
2022年1月31日 掲載
今回は転職するにあたり大事な「志望動機」の簡単な書き方について説明するよ
目次
看護師志望動機作成の3ステップ
①転職の軸を明確にする
何を目的として転職したいのかというのを事前に明確に定めておきましょう。
「育児との両立ができる時短勤務」「スキルアップがしたい」「給料をあげたい」「新たな挑戦をしたい」など、本音ベースでなぜ転職したいのか転職の目的を決めます。志望動機は、ここで出てきた転職の軸をもとに作成するとより説得力が増し、履歴書選考・面接共に突破しやすくなります。
②転職希望先の強みをリサーチする
転職したい軸が決まったら、さあ作成開始しよう!と思いがちですがもう一つ下準備が必要です。それは、「なぜその病院がいいのか」という視点を志望動機に含めるために、転職希望先の強みをリサーチします。
軸が決まっても、基本的にその軸に当てはまる職場は複数存在します。その中でもなぜ、その希望先に転職したいのかという点を、志望動機に盛り込むことでさらに面接官への説得力が増します。
病院等のホームページで「理念・方針」「広報誌」をチェック
病院のホームページには、「どのような病院であるのか」という情報がたくさん得られる宝庫です。「理念・方針」では、病院全体の目指す方向性などを知ることができ、志望動機を作成する上で自分のなりたい姿と照らし合わせるべきことが認識できます。また、「広報誌」など病院が出す出版物にも多くの有益な情報が示されています。広報誌には季節のコラムなどの他に「病院の最新情報」や「診療科チームや看護師の活動コラム」などが掲載されており、その病院が今特に力を入れている看護や、看護師の連携の様子を確認することができます。そのため、自分が理想とする看護観との相違がないかの確認及び、最新の情報を得ることができ、志望動機が面接官に納得感をもって伝えることができます。また、広報誌は主に看護師などのスタッフ向けというよりは、患者さんや地域住民に配られることが多いため注目する人は少ないため、他の採用候補者と差別化ができリードすることができます。
病院見学
感染症予防の観点から、なかなか現在病院見学を受け入れてくれる病院は少ないですが、可能であれば病院見学も積極的に行きましょう。
病院見学の目的としては、「自身の病院への認識とリアルの差をなくすこと」です。病院のホームページや口コミサイトなどの情報をもとに自分の中で「この病院は〇〇(例; スキルアップに力を入れている)なんだ」と思っていても、実際に働く現場では認識とずれていた。ということがしばしば起こります。そのため、実際に病院に行き自分が働く予定の看護ステーションなどの職場の様子を確認・働いている現役看護師に現状を質問してみるなどして、自分の認識と職場の現状にギャップがないか確認しましょう。
そうすることで、入職後ギャップですぐに離職するといったことが起こりづらい他に、病院研究も深まるため採用率もアップします。
③転職の軸と転職希望先の強みを掛け合わせて志望動機作成
これまでの2ステップで確認してきた「転職の軸」と「転職希望先の強み」を掛け合わせて、「なぜ私が採用されなければならないのか」という納得感のある志望動機を作成しましょう。
看護師志望動機作成ポイント
①ポジティブ表現を使用する
前職の退職理由などは、本音で伝えると「上司との関係が合わなかった」「給料が割に合わなかった」「人手不足でしんどかったから」などの理由がほとんどであると思いますが、このまま記載するのはNGです。これらの理由は採用担当者側に、この人は責任感のない人・他人のせいにする人・継続力のない人だなという印象を与えかねません。それはあなたがた転職希望者にとってとても不利になってしまいますので、ポジティブな言い方に変換して記載するようにしましょう。
NG❌
人間関係がうまくいかなかった
OK🟢
周りを見て率先して行動していた
NG❌
人手不足でしんどかった
OK🟢
患者さん一人一人に寄り添う看護がしたい
②長く働きたいことをアピールする
人を採用するには、採用担当者が本来看護業務できた時間を使って面接をしたり、入職研修など多くのコストがかかります。そのため、病院側は採用した人には長期間働いて欲しいという切実な願いがあるため、スキルや人間性といった項目のマッチングの他に「長期間勤務可能」な人材を積極的に採用する傾向にあります。この点を留意して、志望動機及び面接の機会でも長期間勤務したいということをしっかり伝えておきましょう。
③例文はアレンジして使用する
多くのwebサイトなどで、看護師転職に使える志望動機のテンプレートが公開されておりとても参考になりますが、1文字も変えずにそのままテンプレートを使用するのは控えましょう。
例文はあくまで、一般的な志望動機をもとに作成されています。そのため、多くの人に当てはまる内容となっており他の採用候補者と差別化できません。もし書類審査を通過したとしても、面接で志望動機を伝える時に例文と少し異なっていると一貫性に欠け、面接官に良い印象を与えません。そのため、テンプレートは志望動機を作成するための骨子として参考にし、自分の体験談などを交えてオリジナリティが出るように作成しましょう。
経歴別例文3選
◆経験年数が少ない看護師向け
貴院は患者さんへのスペシャルサポートプログラムなど、個人に寄り添う看護体制をとっておられるので、志望いたしました。
看護師経験は浅いですが、持ち前の明るさとやり遂げる力を活かし貴院で患者さんに寄り添う看護をしていきたいです。
◆ブランクがある看護師向け
育児を通して、子供を連れてくるママさんの気持ちがわかるようになりましたので、子供を心配するママさんのケアも積極的に行える看護師として活躍できるよう精進します。
◆転職回数が多い看護師向け
様々な人とコミュニケーションを取るのを得意としておりますので、訪問看護ならではの一期一会を大切にしながら長期にわたり貴院で活躍したいです。
志望先施設別例文
◆訪問看護ステーション
患者さんが回復されて退院した後、家での生活は病院とは異なり思うように動けないといったご相談をいただく機会がありました。それ以来、「患者さんの生活全体を支える看護がしたい」という思いが強くなり、自宅でのケアができる訪問看護ステーションで働きたいと思いました。
貴施設では、高齢者の方のケアを主に行っており、「まだまだ人生なんでもできる」という看護観に共鳴し、志望いたしました。
これまでの経験を活かしながら、新たに訪問看護ならではのケアも学んでいきたいです。
◆クリニック
総合病院で培ったスキルを活かし、地元の方に寄り添える看護師になりたいと考えています。
◆急性期病院
多くの患者さんは比較的安定した容態なのですが、年に数回リハビリ中容態が旧に悪くなられることがあり、急性期担当者が来るまで最低限の処置しか出来ずにもどかしい気持ちでいっぱいでした。
そのため、私も突然倒れた患者さんへの最適な対応ができる看護師になろうと思い、急性期病院を志望しました。中でも、貴院の「患者様とそのご家族が安心できる急性期を」という理念に強く共鳴しております。
今まで培ってきた看護の知識を糧に貴院でも患者さんファーストの看護師になりたいと思い志望いたしました。
<参考サイト>日本看護協会「看護職の方へ」