【2022年3月度版】転職前に知っておきたい、看護師の年収について
2022年3月7日 掲載
近年、看護師の年収って上がっているのでしょうか?
看護師の年収について
グラフを見て頂けるとわかる通り、2019年まで年収はほぼ横ばいでした。2021年10月に内閣総理大臣に就任した岸田文雄首相は、看護師などの収入アップを経済政策の柱に位置づけました。その結果2021年度は、平均年収5万円のアップに繋がったと思います。ただ、調査年度によって多少変動しますが、都市部では平均よりも年収が高く、地方都市では低めになる傾向は変わらずあります。
※年収の算出方法は以下の通り。なお、年収は万円未満を四捨五入。
年収=「きまって支給する現金給与額」×12ヶ月+「年間賞与その他特別給与額」
セルワーク求人の平均年収
2022年3月度 セルワークが提供する求人票のデータをもとに独自に算出したところ、看護師の平均年収はおよそ405万円でした。賃金構造基本統計調査から推測すると大幅に減少している印象を受けます。今回の統計で扱っている案件の条件は、経験年数が不問のものやパートタイムのものなどが含まれているため、看護師の転職希望者に多い「経験年数3年以上の正看護師」であれば、平均年収がさらに高くなる見込みとなります。
セルワーク求人の年収中央値
続いて、看護師の年収中央値をみていきましょう。「中央値」とは、データを大きい順(小さい順でもいい)に並べた時に、真ん中に来る値のことです。
なぜわざわざ中央値も見るのかと言うと、極端に低かったり・高かったりといった年収が存在していた場合もあります。その際、平均値だけを調べてしまった時に極端な数値に影響を受けてしまい、本当に全体の真ん中を表しているとは限らないからです。
極端な値がない場合でも「平均値」「中央値」の両方を出すことは必要になります。この年収中央値は、セルワーク看護師求人票が得ている中間的な年収となります。
セルワーク看護師求人票の年収中央値はおよそ430万円となります。月給で換算すると26万円、アルバイト・パートや派遣社員では平均時給がそれぞれ1,500円となっています。
都道府県別で見る看護師のお給料事情
セルワーク 看護師求人に掲載されている求人を元に、都道府県別で見る看護師のお給料事情について記事を作成しております。
都道府県別の平均月収
現在の平均月収はどのくらいで、全国平均よりも高い都道府県、低い都道府県は。果たしてどこなのでしょうか?
【平均月収トップ5(都道府県別)】
1位 東京都(29.5万円),2位 神奈川県(28.3万円),3位 千葉県(27.8万円),4位 埼玉県(27.5万円),5位 茨城県(24.5万円)
月収トップ4県には、関東圏が上位に並んでおり、看護師全体の平均月収25.6万円よりも1.9~3.9万円高い水準になっています。
【平均月収ワースト3(都道府県別)】
1位 宮崎県(18.7万円),2位 長崎県(19.1万円),3位 青森県(19.4万円)
ワーストの3県は看護師全体の平均月収25.6万円よりも5.3~6.2万円低い水準になっています。
トップ1位 東京都とワースト1位 宮崎県とでは平均月収の差が10.8万円もの開きがありました。
【平均時給トップ5(都道府県別)】
1位 東京県(2011円),2位 神奈川・埼玉県(1810円),3位 千葉県(1735円),4位 大阪府(1729円),5位 兵庫県(1653円)
月収トップ5県には、関東・関西圏が並んでおり、看護師全体の平均時給1560円よりも93~751円高い水準になっています。
【平均時給ワースト3(都道府県別)】
1位 宮崎県(1175円),2位 神奈川・鹿児島県(1191円),3位 大分・山口県(1230円)
ワーストの3県は看護師全体の平均時給1560円よりも330~385円低い水準になっています。
トップ1位 東京県とワースト1位 宮崎県とでは平均時給の差が836円もの開きがありました。
まとめ
厚生労働省 賃金構造基本統計調査を元に全体の平均年収を算出したのが、下記図になります。
※年収の算出方法は以下の通り。なお、対象は20~39歳の男女(正社員)の年収 万円未満を四捨五入。
年収=「きまって支給する現金給与額」×12ヶ月+「年間賞与その他特別給与額」
看護師平均年収 440万円(2020年)、466万円(2019年)、481万円(2018年)となりました。この結果を踏まえて、看護師はまだまだ高収入の職業と言えます。
※上記同様に、対象20~39歳の男女のみ算出。