【20代必見】施設別の看護師平均年収・福利厚生について
2021年6月30日 掲載
転職を考えたことはありますか?
考えたことはあるけど、何を条件に考えたら良いのか…
転職はそんなに難しいものじゃ無いですよ。
最近は転職の難易度もかなり下がってきていて、自分でキャリアを構築できる時代に変化しつつあります。
なるほど!
自分が働いている職場は他の職場と比べてどうなのかとかはすごく気になります
今回はさまざまな観点から看護師の転職について解説しましょう
目次
看護師の平均年収とは
平均で見ると450〜500万円の年収
看護師の平均年収は、約450~500万円です。
特に、20代(25歳〜29歳が対象)の看護師の平均年収は、約470万円です。
他業界の平均である430万円と比較すると、かなり多い部類に入る業界です。
そんな看護師の年収内訳には、以下のものが含まれます。
・基本給…給与の基本となる給料
・通勤手当(交通費)…交通機関の定期券代やマイカーのガソリン代など
・住居手当…賃貸マンションの家賃の補助など
・家族手当…配偶者や子どもに対する手当
・交代勤務手当…二交代制、三交代制に対する手当
・特殊勤務手当…夜勤や特殊な看護業務に対するもの
・資格手当…認定看護師など特別な資格に加算されるもの
・役職手当…主任や看護師長など管理職に関する手当
・超過勤務手当(時間外手当)…時間内に仕事が終わらなかった場合に支給される
・休日勤務手当…シフト上の休日に勤務した場合
・夜勤手当…夜勤や準夜勤など夜間に働いた場合で、深夜手当とも呼ばれる
・宿日直手当…宿直当番のある入院病棟の看護師長に対するもの
・ボーナス…年に1~2回正規の給与以外に与えられる賞与金
上記の手当が含まれているため、実は年齢や働いている施設によって差があります。
全国的な看護師の平均給料から、あなたが働いている職場の年収や月収、ボーナスなどについて自分の給料が適正かどうか、チェックしてみてはいかがでしょうか。
男女別の年収差はあるのか?
看護師は男女別で給料や年収に差はあるのでしょうか。
以下のグラフを見ると、看護業界はもともと女性の多い職場ということもあり、圧倒的に女性が多い傾向にあります。
出典:厚生労働省のデータよりグラフを作成
男女別に年収を見てみると、20代の男性平均が約490万円で、女性平均は約460万円です。
生涯年収で見ると、男性平均は1億9700万円、女性平均は1億8500万円になりますが、比較的男女差が少ない職種です。
内訳として、扶養家族やキャリア年数といった部分で差があるようですが、給料的にはほとんど変わりません。
しかし、看護師の仕事は以前よりも男性の割合は年々増えてきていますので、今後ますます男性看護師の活躍が期待されます。
年代別の差はあるのか?
次は、年代別に見ていきます。
※女性看護師のみ集計
出典:令和2年賃金構造基本統計調査
グラフからわかるように、最も給料が多いのは50代後半の方になります。
年齢別の特徴として、年齢が高くなるにつれてボーナスの支給額が上がります。
女性の場合は結婚や育児、介護などでライフイベントが変わるため、育休や産休をとった場合は年収にも多少影響が出ていると考えられます。
あなたは、この先ずっと今の職場で働くことが想像できますか?
私の場合、結婚・出産が現実的になって初めて転職を考えました。特に、20代の就職したての時は想像できていなかった人生のライフイベントや、仕事に対する価値観は変化していきます。
今いる環境の先輩方を見て学び、看護師として生涯その場所、その年収で働き続けている自分が想像できないのであれば、転職を検討してみてはいかがでしょうか。
就業先別で差があるのか?
次は、就業先別で見ていきます。
看護師が働く場所は、大きく分けて病院(総合病院・大学病院)、クリニック、介護施設といった3種類の施設があります。
以下のグラフからわかるように、施設によって看護師の年収は多少差があります。
年収のほかに、それぞれの勤務形態や労働時間、業務内容にも大きな差があるので、比較検討して自分の希望にあった場所を選ぶことが必要になります。
施設別の特徴に関して、まとめましたのでご覧ください。
▼就業施設別の特徴
病院 | クリニック | 介護施設 | |
平均 年収 | 465万円/490万円 | 390万円 | 375万円 |
特徴 | 病床数が多い病院では、ナースコールの対応や入退院の対応など業務が多くなります。また、診療科の数が多く、救急医療、先進医療など幅広い知識やスキルが求められます。 | 多くのクリニックは、外来のみの勤務で夜勤がありません。診療科が限定されていると、求められる知識はより専門的になりますが、比較的余裕のある勤務が可能です。 | 生活介助が主な仕事で、病院に比べると医療行為の頻度は少ないです。実際に療養上の世話を行うのは介護スタッフのことが多く、医療的な判断をゆだねられることがあります。 |
勤務体制・ 労働時間 | 夜勤や残業が多いうえに勉強会やカンファレンス、委員会など勤務時間外の呼び出しも多くあります。全体的に看護業務量も多く、労働時間も長い傾向にあります。 | 外来のみであれば、開院している間に仕事が終わります。基本的には日曜・祝祭日は休みで、休日中の呼び出しもほぼありません。 | 交代勤務や夜勤はありますが、残業はほとんどない所が多いです。一方で、研修会や勉強会、レクリエーションなどの企画・運営のため、勤務外の業務がある場合もあります。 |
業務内容 | 自力で動けない等、重症度が高い患者が多く、身体的負担や責任感といったストレスも多くなります。 | 外来は診療の補助がメインになります。病床があっても重症度は高くないので、負担が大きいケアはほとんどありません。 | 認知症の対応や寝たきりの人が多いので、精神的な負担を感じやすいです。また、緊急時などでは人命に関わる判断力が問われます。 |
施設によって年収や業務内容はかなり違うんですね!!
そうですね。
みなさんが成し遂げたい仕事での価値観によって働き方は変わると思います。
福利厚生についても確認したいです!
では次は福利厚生について解説します。
看護師の福利厚生はどこを重視するのか
次に、看護師の福利厚生について見ていきます。
看護師の仕事でも多様性の流れは進んでおり、就業形態ではパートや派遣、短時間勤務にも対応しています。
看護師として生涯働くためには、年収だけではなく、職場環境や福利厚生についても考慮し、「働き続けたい」という労働意欲を保つ必要があります。
産休・育休制度はどうか?
20代の皆さんは、出産・育児についてどうお考えですか?
社会人になりたての時は特に、まだまだ先の話だと思っている方も多いと思います。
しかし、2019年厚生労働省の調査では出産年齢は平均30歳という結果がでています。
つまり、中堅ナースとしてバリバリ活躍している時期に、休職期間が必要になる可能性があるということです。
産休・育休制度は、正社員もしくは非正規雇用でも決められた労働期間を満たす場合1)、取得できる制度になっています。
将来子どもが欲しい、仕事と家庭を両立したい、という思いがあるのなら、制度が整っている職場を選ぶ必要があります。
※1)産休:どなたでも取得できます
育休:期間の定めのある労働契約で働く方は、申出時点において週の労働日数が3日以上であり、かつ1年以上雇用され、引き続き雇用されることが見込まれる場合のみ取得できます。
残業時間はどうだろうか?
次に、残業時間についてです。
看護師業界において平均残業時間は月4.4時間となっています。(2020年病院看護実態調査)
しかし、この長さは病院の規模や設置主体によって大きく変わってきます。
例えば、500床以上の病床規模だと倍以上にあたる月平均7.9時間、私立学校法人では月平均7.2時間と平均残業時間が増えてしまう傾向にあります。
そのため、転職の際には職場環境についてしっかりと確認をする必要があります。
実際に転職をする際にどうすれば良いのか?
これまで看護師の年収・福利厚生について条件を見てきましたが、今のあなたは理想的な職場でしたか?
一回転職を検討してみようかな…
実際にどのように動いたらいいの??
では実際に転職をしていく中で気をつけるポイントを解説していきます!
現状の悩みは何か?どこを改善したら良いのだろうか?
ここで今一度転職を考える際に何が現状解決したいことで、どの程度満たされたら解決できるのかを考えてみることをお勧めします。
例えば
・自分の給料が仕事量に見合っていない
・激務で残業時間が多いため、プライベートな時間が持てない
・やりがいがない
・人間関係に悩みがある
・通勤がつらい
上記のような悩みはないですか?
解決法は複数ありますが、代表的な方法を2つご紹介します。
①SNSの活用
今の時代において、転職を検討する際には色々な手法を利用して実行する方がほとんどです。
職場の評判や実際の働き方なども面接だけでなくSNSや口コミなどを通して、求職者にとってはより透明性が高くなっています。
今回は看護師の悩み、転職について書かれている、おすすめのSNSを3つご紹介します。
・Nバク【バイクナースに望ぐ】
「医療系管理職YouTuber」でおなじみのNバクさんが投稿しているツイッターです。
看護師歴15年、管理職目線で看護師のお悩み解決法について解説されています。
・看護師・・・あるある情報
看護師あるある・転職情報など、看護師のためになる情報を発信されています。
・転職8回!!看護師さの下
看護師歴20年以上のベテランナースが、転職情報について情報発信されています。
SNSでは看護師のリアルを知ることができ、自分と同じような悩みを抱えた方が多いことを実感できるのではないでしょうか。
同じ悩みを抱えた者同士で繋がることで、問題解決に向けてヒントが得られることが期待されます。
②転職エージェントの活用
エージェントを用いてプロのアドバイスを聞くことは重要です。
あなた自身が何に困っているのかを明確にして、年収や職場環境など様々な観点からアドバイスを聞くことができます。
セルワーク看護師では、豊富な経験があるキャリアアドバイザーが多数在籍しているのであなたの市場価値を確かめる上でもぜひ一度ご相談ください。
まとめ
20代の看護師の皆さんは、この独特な看護業界について知り、転職を考える時期が少なからずあると思います。
今回解説したように、看護師の活躍できる場所は多岐にわたり、施設や働き方によって年収や福利厚生が大きく変わってきます。
あなたに合った理想的な職場は見つかりそうですか?
自分の働いている施設以外の看護師の現状を知ることで、少しでもあなたの理想に近づけることを願っています。